どうもこんにちは、駒田雄三と申します。
今回の記事ではつい最近第三期が始まった、『かぐや様は告らせたい』がなぜこんなにも人気なのか。
そして、アニメ制作側の力の入れようからもわかるように、
絶対に今回もヒットさせてやるぞ!
という意気込みからもわかるように現状めっちゃ人気で出ていますが、なんでこんなに人気なのか?
本当に面白いのか?
そんな疑問に本記事ではお答えしていこうと思います。
あらすじとか概要とか知りたい方は以下の記事から『かぐや様は告らせたい』の項目を読んでみてください。
では早速紹介していきます。
結局『かぐや様は告らせたい』は本当に面白いの?
個人的な意見になってしまいますが、
結論めっちゃ面白いです。
一話から現在までに至るまでにこれほど常時レベルの高いラブコメはあまり見たことありません。
何度も言いますが、むっちゃおもしろいです。
こんだけ、原作がしっかりとしてるんですから、アニメもそりゃ面白くなりますよ。
面白い理由はこの後いろいろ語っていきますが、シンプルに一話一話のクオリティーがめちゃくちゃ高いのが一番大きな理由になるかと思いますが、それで終わらず本作品が面白い理由を細分化していきます。
アニメと漫画を両方見るとわかると思いますが、現在「かぐや様は告らせたい」は2022年5月現在、25巻発刊されております。
時系列で進んでいくタイプの物語ですが、本筋の物語に関係ないショートのお話がたくさん盛り込まれております。
その一話一話がめちゃくちゃレベル高いんですよね。すごく才能のある芸人のコントみたいな感じで。
ここまでのクオリティの漫画を、アニメの30分枠のアニメの中で前半後半で漫画の何話か集めて構成されていますので、そりゃアニメ見ててても飽きませんよね。
漫画原作がアニメ化されるとよくある話で漫画では一話分の内容をアニメでもすごく内容を薄めて、
漫画の一話分を無理やりアニメの一話30分に拡大するものも多いと思うんですが、かぐや様はそれがないですからね。
むしろ原作が余っていて消費するのに躍起になっている感じがします。
ですんで、アニメ見てて全然飽きません。
ほかにも、アニメ化するにあたって製作者側の心意気や、こだわりの多さもアニメ見ると伝わります。
それも玄人アニメ文化が背景の方々に受けているのかと思いますが、それはまた別のお話なのでここでは割愛します。
何がそんなに『かぐや様は告らせたい』は面白いの?
それでは何がそんなに面白いのか『かぐや様は告らせたい』の人気を支える3個の以下の要素を一つ一つ紐解いていけたらと思います。
- キャラクターが感情的で生きている。
- 掛け合いのクオリティがシンプルに高い。
- 最初に提示した設定を途中で覆す、またはちがう属性を新たに提示する。
キャラクターが感情的で生きている。
すごく俗っぽい表現になってしまいますが、簡潔に表すとそうなってしまいますね。
作者の赤坂アカ先生はインタビューで以下のようにおっしゃっております。
――今のラブコメに必要な要素はなんだと思いますか?
赤:ちゃんとキャラクターが生きてるっていうことが大事だと思います。今の流行りとしては関係性ですかね。キャラクターの個性は、誰かと誰かの関係性、いわゆる対比によって成り立つと思うんですよ。例えば超ガラの悪いヤンキーがいたとしたら、不良高校だと馴染みすぎちゃうから可愛い女の子とかサラリーマンのおじさんと対比させてみよう、とか。その子が持っている個性を引き出せる相手や環境を当てはめてあげれば、みんながそのキャラクターの良さに気づくんじゃないですかね。
出典:集英社
赤坂アカ先生もやはりどうすればキャラクターが”生きてくるか”どのようにキャラの個性が生きてくるかを非常に意識していることがわかります。
決してリアリティが必要という切り口ではなく、登場人物の関係性と対比してギャップが生まれ良質のラブコメディが生まれる。これが『かぐや様は告らせたい』の魅力の一つだと思います。
また、キャラクターが生きてくれば作者の赤坂アカ先生はこうも言っております。
――毎週、神が降りてくるのを祈ってる。
作業工程で言うと、まずはマインドマップみたいなのを作ることから始めるかな。バランスを考えながら登場キャラを決め、次に、描きたい感情を書き出す。そして、その感情を極端に表現できそうなシチュエーションも合わせて書き出して、紙の上で繋げていくんです。やっぱり感情が爆発するまでの流れが一番大事だと思うので、突飛すぎる組み合わせよりも親和性の高い状況や感情を繋げてネタを作る場合が多いですね。それが出来たら字ネーム→ネームです。
~中略~
あの回はかぐや様で初の増ページ回なので、ページ数に合わせて物語のピークの調整はしましたけど、「花火の音は聞こえない」っていうタイトルを逆の意味で使うってことだけを決めてて、後はアドリブ……キャラの動くままに任せたらああなったっていう回ですね。出典:コミスペ
キャラクターが生きていればキャラが勝手に動いてくれる、動くままに任せることができる。ラブコメというジャンルでキャラが勝手に動いてくれるという感覚をお持ちなのがすごいですよね。
バクマンとかでも言及されていますが、某有名のバトル漫画とかはキャラが勝手に動いてくれるという感覚はあるそうですが、それをラブコメで感じられるのはすごいですよね。
掛け合いのクオリティがシンプルに高い。
『かぐや様は告らせたい』はシチュエーションコメディという作品群の中で頭一つ抜けて面白いと思います。
先に記述している通り、本作品はキャラクターに相関関係があり、そして様々な役割を担っており、それを背景にして多岐にわたるシチュエーションにはめ込めて
歪みやギャップをうまく利用しながらコメディが展開されていきます。
つまりは、前提にあるキャラクターの属性、性格などを背景にして
そのキャラクター達をいろんなシチュエーションに当てはめて感情のままにキャラクターを動かしていくというのが物語のシステムになっております。
是非読み返して確認してほしいのですが、本作は多種多様なシチュエーションが出てきます。
「サクランボ」や「携帯」「少女漫画」「特訓」パッと思い返してみても多岐にわたっており
まだまだたくさんあります。
そのシチュエーションにキャラクターをはめ込むとこのキャラはこのシチュエーションだったらこんな風になるよね。
だからこのキャラのこの感情がこういう風に動くよね。
というのがわかりやすく、そして面白いんです。
そして、面白いのは間違いないんですが、
”常に面白い”というのが人気の秘密だと思っています。
現在『かぐや様は告らせたい』は2022年5月時点で25巻発行されております。
すべて僕は読んでいますが、平均してずっと面白いんです。
その理由として、本作品で採用されている
シチュエーションにキャラクターを当てはめていくシステムがネタ切れの防止につながっていて常にクオリティの高いラブコメとして成立していることが、面白い理由の一つに成っているんです。
キャラの属性×シチュエーション=物語り、という公式が綺麗に成り立っています。
もちろん赤坂アカ先生の地力がめちゃくちゃ高いというのは当たり前なんですが、それでも人間ですからどんなに素晴らしい才能をお持ちの方でも、週刊連載で当たりはずれの会があまりなく、平均値が高い作品群を作り続けるというのは厳しいと思います。
某ハンター漫画みたいにたくさんの休載を挟まない限りは、しかも、赤坂アカ先生は『推しの子』の原作をしながらの週刊連載で、こんなに面白いネタ作りの秘密が地力だけだと人の子ではありませんからね。
シチュエーションさえ途切れなければ幾らでもいろんな角度で物語りが作れるというのが本作品の強みですね。
最初に提示した設定を途中で覆す、またはちがう属性を新たに提示する。
本記事で取り上げた『かぐや様は告らせたい』という作品がなぜ面白いのか?そして人気の理由はなんなのかというテーマで理由を二つ語りました。
一つはキャラクターが生きているそして掛け合いのクオリティが高く、システムとしてネタ切れにつながらないようにできているという二点です。
最後に紹介する人気の理由として提示したいのが属性や設定を覆す、もしくは新たな属性を提示するという点になります。
赤坂アカ先生はインタビューで以下のようにお話ししています。
――読者の中で人物像が固まったところでキャラを壊す
もしキャラクターの造形が成功しているんだとしたら、時間をかけて2人の持っているキャラクター性を読者に紹介できた結果じゃないかなと。もともとのキャラはテンプレートでも、その中にあるものをじっくりと紹介していければ、どんな人物でも面白くなると思うんですよ。
~中略~
それができたところでキャラを壊すじゃないですけど、新しい一面を見せるとエネルギーが爆発するというか。だからかぐやだったら最初は天才、白銀で言えば堅物なキャラだったんですけど、ちょっとずつそれを壊すことで面白くできたんじゃないかなと思います。出典:コミックナタリー
『かぐや様は告らせたい』の構成の公式として先に記載している
キャラの属性×シチュエーション=物語り であると記載しました。
それでも、コンスタントに週刊連載でこのレベルのクオリティの原作を書き続けるのは厳しいと思います。
ネタ切れにならないのかという点で、
そこで作者の赤坂アカ先生が上のインタビューでお話ししている通り。
『かぐや様は告らせたい』は最初に提示した設定を途中で覆す、またはちがう属性を新たに提示して読者の興味を再度引き寄せるという手法をとっているんです。
ここが三つ目の『かぐや様は告らせたい』が面白く人気の作品である理由です。
赤坂アカ先生で用意されているのは、今後の物語りの展望ではなく、キャラの裏設定や違う属性、逆転などが用意されていて。
読み手にキャラクターが受け入れられたタイミングで、それを提示してまたシチュエーションに落とし込むという手法が作品のレベルを底上げしているんです。
この点がほかの作品群と比較して最も違う点だと思ってます。
いわゆるシチュエーションコメディやラブコメといわれる作品はたくさんありましたが、一人のキャラクターが登場して、そのキャラのペルソナを提示して物語を作るというのはよくあると思うんですよね。
ただ、そこで終わってしまって、話数が多くなればなるほど、話しのネタとして違う属性を持った新キャラを出さないといけない。
これがいわゆるラブコメや学園コメディの王道だと思います。
新キャラを出さなくても一人のキャラクターを深堀することによってまたは新しい属性を提示することによってマンネリを解消しているというアイデアはイノベーションだと感じます。
上記の事例の裏付けとして赤坂アカ先生はインタビューでこうもお話しされております。
──かぐや様の今後の展開や目標などを話せる範囲で聞かせて下さい。
赤坂:目標……そうですね。かぐや様はキャラ造形をものすごく長いスパンで見て考えているんですよね。このキャラはこういう要素を持っているけど、最初の内は出さずに我慢しておいて後から出す、という感じで。
──ちなみにですが、かぐや様という物語の結末は決まっているんですか?
赤坂:考えてないんですよね。キャラに好き勝手やらせてみよう、無駄なことをしようっていうコンセプトなんで。だからもしかしたら大学生編・社会人編なんかもあるかもしれないね(笑)。直近で言うと、ここ数巻でかぐやと白銀がくっついちゃうかもっていう構想もあったりするから、本当に終わりはどうなるかはわからない。
出典:コミスペ
上記のインタビューでもわかるように物語の根幹の展望が決まっているわけではなく、
とてもクオリティの高い”無駄のことを”キャラクターとシチュエーションを掛け算して読者に尊さとほっこりしたコメディを常時提供できていることが本作品の魅力ではないかと自分は考えております。
最後に
今回一つの作品がいかに面白いのかその理由は何なのか深堀りしてみました。
現在漫画がたくさん発売されている中で、頭一つ抜けて面白いと思える作品は何かと考えましたら、僕が読んだ中でも『かぐや様は告らせたい』が漫画中毒者の僕のなかですんなり出てきました。
この作品に出合えてからも何度も読み返すたびに、たくさんの時間が幸せな時間に変わったことを本当にうれしく思っています。
今後も漫画と文化がより発展することを祈りながら、一人でも多くの方に本作品を読んでみていただければ幸いです。
本記事を読んでいただき、少しでも『かぐや様は告らせたい』に興味が出た方は是非とも読んでみていただきたいし、既読の方でも読み返すきっかけになってくれたらうれしいです。
以上。
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